ご挨拶
「地域一体型教育のスタートにあたって」
学校教育は常に「不易と流行」の視点からの教育活動を考えることが大切です。
これまでの特別支援学校の教育で重視してきたことをさらに深化させるとともに、Society5.0、VUCAの時代に求められる教育活動への転換も必要になります。
特に後者については、子どもたち自身が社会に働きかけ、よりよい社会づくりに寄与するといった意識が大切であると考えます。
これからの特別支援学校の教育のあり方を考えるとき、「これからの時代を生きる子どもたちに必要な力はどういったものか」、また、「よりよい社会づくりのための特別支援学校の役割とは何か」といったことをしっかり意識することが重要です。
こういった考え方に基づき、私が着任した令和5年度の秋に教育課程改訂の方向性を示し、職員や保護者の皆様とも共有いたしました。また、地域の方々に向けても機会を見つけて学校の目指す方向性をお伝えしてまいりました。
令和6年度・7年度を教育課程改訂の準備期間(助走期間)とし、令和8年度から「地域一体型教育」と銘打つ新教育課程での教育活動を展開することといたしました。本年度から始まる新教育課程は子どもたちの生活年齢や発達段階を考慮しながら、小学部から高等部までの系統性や一貫性を意識した編成となっています。子どもたちの自立と社会参加に必要な力を高め、社会参画意識の向上を目指しながら、よりよい社会づくりに貢献するものです。
今回の新教育課程には大切な二つの柱があります。一つは「児童生徒に自立と社会参加のために本当に必要な力をしっかりつけること」そしてもう一つは「子どもたち自身が学習活動を通して、よりよい社会づくりに貢献すること」です。
この二つの柱に不可欠な要素として「地域活動の日常化」があります。これは地域活動をイベントではなく、日常にするということです。大切なポイントは、地域活動(小学部:生活科、中学部:総合的な学習の時間、高等部:総合的な探究の時間)を明確に教育課程に位置づけることです。子どもたちにとっての学校は守られた環境であり、安心して学べる場所であると思います。しかし、子どもたちが本当の意味で自立と社会参加に必要な力を身につけるためには、学校の中の学びや経験だけではなく、学校の外の人たちとの関わりを通しての多様な学びや経験をすることが必要です。
本校の目指す「地域一体型教育」とは「地域との連携」という考えをさらに一歩進め、「地域は学校だ!」という考え方による教育活動です。よく「社会に開かれた教育課程の実現」の重要性が言われますが、これは地域の皆様に本校の目指す方向性を理解し共有していただいてこそ実効性のあるものとなります。
本校は新教育課程のもと、職員、保護者の皆様、地域の皆様が一体となり、子どもたちの成長と自立と社会参加に必要な力を育んでまいりたいと考えております。
保護者の皆様、地域の皆様、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
本校のこの挑戦がこれからの特別支援学校のあり方の一つの方向性を示すものになると考えております。本校のこれからの教育にご期待いただきたく存じます。
皆様、何卒よろしくお願い申し上げます。
校長 中戸川 伸一
更新日:2026年04月28日 12:55:18